ちょっと待って!その企業ブログは本当に必要ですか?

ちょっと待って!その企業ブログは本当に必要ですか?
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オリンピックを見てスノーボードをやりたくなりました、どうもエンジニアの吉舌です。
正直ケガする気しかしないのでスキー場に行くのが怖いですが。。。
さて、今回は企業ブログの必要性について少々記事を書かせていただきます。

    まえおき

    HP制作の仕事をしていてメインになるのが企業からのWEBサイト制作依頼なのですが、「どういったサイトを作りたいですか?」「サイトで何をしたいですか?」といった質問に返ってくる答えの中で特に多いのが、「ワードプレスでブログをやりたい」という要望です。

    確かに、企業が運営しているブログはかなり見かけるようになりましたね。
    例を挙げると、IT業界では知らない人は少ないであろう「株式会社LIG」が運営する「LIGブログ」。
    クラウド会計ソフトfreeeでお馴染み「freee株式会社」がサブドメインで運営する「経営ハッカー」。
    札幌の若手WEB制作会社「monomode」が運営するオウンドメディア。
    などなどです。

    私自身IT・WEB業界に身を置いているので例として挙げられたのも同業界のブログになってしまいましたが、他業界でも大小様々な企業がブログを運営しています。
    ですが本当に企業ブログは必要なのでしょうか。

    企業ブログ運営のメリット

    企業ブログ、オウンドメディア、コンテンツマーケティングといった言葉で注目されたこの手法は既に3年ほど前から既知の情報です。
    実際に運営する企業が増え、それに伴いそれらを題材にした記事なども増えてメリットはもう既に語り尽くされている感がありますが改めて整理しておきます。

    1.社内の雰囲気を伝えることができる

    私としてはこれが企業ブログの最大のメリットだと思っています。
    普段CMなどで見かける企業ですらその社内がどうなっているか、雰囲気はどうなのか、といった事を知ることができません。知名度の低い中小企業であればもっと顕著です。
    喫茶店などで来店客数を増やすために店内を見えるようにするというような工夫は昔からされていますが、喫茶店に限らずどのような企業でも社内の様子が分かることはメリットです。
    社内の雰囲気も分からない企業よりは社内が良い雰囲気だと分かっている企業の方が親しみを感じますし、就職エントリーや商品購入の確率も上がるでしょう。
    そういった情報を容易に発信できるという点はかなり大きいと思います。

    2.ユーザとの双方向コミュニケーションを図れる

    これまでであればアンケートやサンプリング、聞き取り調査などでユーザの反応を伺うしかありませんでした。
    インターネットが発達し、ブログやSNSが持つ利点を最大に活かしたのがユーザとのコミュニケーションでしょう。
    企業ブログでも例外ではなく、記事を公開しその記事に対してのユーザのコメントやトラックバックなどを通してユーザとコミュニケーションをとることができます。
    そこで得た反応・情報を基にビジネスをより良い方向へ持っていくことができるでしょう。

    3.CMS等を用いるとコンテンツの更新が容易

    CMSとは冒頭で出ました「ワードプレス」や「ムーバブルタイプ」といったコンテンツマネジメントシステムのことです。
    コンテンツマネジメントシステムってなんのこっちゃとお思いですか?乱暴に言ってしまうとWEBサイトの管理が容易になるシステムです。
    このCMSを用いることで、一々制作会社に依頼せずとも自分たちでコンテンツを更新することが容易になるのです。
    様々なカテゴリの記事を好きなタイミングで好きなように更新することができる点ではメリットでしょう。

    企業ブログ運営のデメリット

    ここまで3つのメリットを述べてきましたが、もちろんメリットだけではなくデメリットもたくさんあります。
    これは私の意見ですがデメリットの方が大きくなる可能性もあると思っています。
    それでは、私が安易に企業ブログを始めない方が良いと考えるデメリットを紹介したいと思います。

    1.記事の更新は楽じゃない

    これが私の考える最大のデメリットであり、企業ブログに限らず多くのブログ運営者を挫折させた大きな壁です。
    記事を書くことは決して楽ではありません。
    「ただ文章を書くだけでしょ?」「時間さえあればいくらでも書けるよ」というような声も聞こえてきそうですが、少なくとも私にとっては記事の更新は間違いなく一仕事です。
    特に企業ブログの場合、決められた題材についての記事を書かなければならないことが多くなるでしょう。企業ブログなのに自分の趣味の記事ばかり更新するということはないはずです。
    たいていの場合、自分の興味・関心とは別の記事を書く必要があるでしょう。そういった記事を継続して更新していくのは中々に難しいものです。

    2.記事の更新を止めるのは厳禁

    よくあるのが最初は更新していたけれども途中から更新が止まってしまうパターンです。これは非常に良くないです。
    考えてみましょう。1年前までは頻繁に記事が更新されていたのに、今では更新がほとんどない会社をあなたはどう思いますか?
    私であればそのような企業を信頼することは出来ません。
    途中で記事の更新を放棄してしまうくらいであれば最初からやらない方が良いでしょう。

    3.運営には人手がかかる

    コンテンツの維持費用・更新費用がかからないと考えている場合は問題です。
    ブログ運営を外部に依頼しない場合は費用が少なく見えるかもしれませが、社内にブログを更新するだけの人材リソースが確保できるでしょうか。
    確かに更新は容易に行えます。ただしそこにコンテンツを制作する労力は含まれていません。
    もし手の空いている社員にやらせれば良いと安易に考えているのであれば非常に危険です。
    SEOやライティングの知識が少ないまま記事を更新しても想像以上に効果が得られないですし、他業務と並行して慣れないブログ記事更新というのは人によっては相当の負担になります。
    記事を書くのが好きで意欲的に取り組むことのできる社員がいるのであれば良いですが、そうでないのなら慎重になるべきです。

    まとめ

    あくまでも私の独断と偏見による今回の記事ですが、共感してくれた人もいるでしょうか。
    WEBを制作する側であり今まで数々のwordpress構築案件に携わってきましたが、私は企業ブログの運営をオススメできません。
    安易に企業ブログだ!オウンドメディアだ!コンテンツマーケティングだ!と始めてしまうのはやめた方が良いと考えています。

    ですが意欲的に、なおかつ継続して運営を行えるのであればその対価は計り知れません。
    もし企業ブログを始めたいと思っているのであれば、時間をかけて情報を集めてしっかり検討しましょう。

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